• ちょっとほしい素材を提供します

    近年、電力を送る送電線網はほぼアルミ化されてきていることを知る人は少ないのですが、我々が目にする高圧線のほとんどはアルミニウムの線でできています。

    また、最近リリースされるハイブリッド車にはバッテリーとモーターとを結ぶ電力ケーブルを軽量化するために、従来の銅線をアルミにする動きが進んでいます。

    アルミ化するときの問題は、アルミ線は何回も屈曲させていくと「ポキッ」と折れてしまうということが起きます。 これを解決するために、アルミニウムを細い線(約0.3㎜程度)に加工し、それを「束ねる」(これを「撚り線工程」と呼ぶ)ことで同じ線径でも強度が増します。

    撚る本数が多いほど強度は増しますが、多くなると太くなり重くなります。

    アマチュア無線で主に使えそうな線径と1mあたりの重さを計測してみました。

    最も軽い1mm径の線を使うと、1.9MHz(波長約180m)のDPでも200g以下で作れることになります。

    撚り線の構造をバラして確認してみるとこんな形になっています。

    撚り線をバラしてみたところ、その①

    撚り線をばらしてみたところ その②(φ1.0 0.32mm の線が8本使われている)

    アルミ線はハンダ付けできないので、「ギボシ」接続するときは、電装用の接続端子を利用します

    エレメント間をつなぐのには「Oリング」でも「結束バンド」でもOK。

    7MHzと3.5MHzの様に、長いエレメントをつなぐときは「バックル」を利用すると便利ですが、強度に注意が必要

    「ギボシ」を外した状態
    「ギボシ」をつないだ状態
    長いエレメント同士をつなぐバックル